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さて、謎が謎を呼ぶ総連本部詐欺事件だが、そもそも朝鮮総連と公安庁との関係をどう読み取ればいいのだろうか。今回の表面的には、総連を監視する役割のはずの公安庁のOBが、絶体絶命のピンチにある総連に裏取引を行い、未遂に終わったということだ。この矛盾した構図だ、何を意味するか。 私に寄せられたり、ネット上で知ったいくつかの見方を紹介しながら考えたい。まず事件発覚間もなくに私が受け取ったメールから。 ◆見方1 私の友人(公安OBが利用された) Date: Thu, 14 Jun 2007 それにしても、総連を監視する立場にある公安の元長官がなぜ?。 まあ〜“ケツ出し写真”でも撮られたんだろうナ。 エッ、ケツ出し写真って何んだって? そら〜共産国家でよくあるハニートラップの現場写真だわサ ◆見方2 在日コリアン(総連の徹底抗戦路線か) Date: Tue, 12 Jun 2007 ・整理回収機構(RCC)による旧朝銀破綻負債の回収訴訟の一環で、総連東京都本部(文京区)のビルが競売にかけられ今年4月売却された。 ・総連本部も、東京都からの固定資産税未払いになっていた為、差し押さえされていた。 ・今回の売却が実施されれば売却益20億からの支払いで中央本部ビルの差し押さえは解除( 固定資産税の正当性については係争中 )でき、6/1より投資会社「ハーベスト〜」が所有権を取得できた。ただ、この「ハーベスト〜」と云う会社 去年の9月の設立となっているが、資本金が百万円に満たない都心の一等地20億の物件を扱うにしては、いかにも規模が小さい。 ・ここからは、予想ですが、もし「ハーベスト〜」が総連のフロント企業、あるいは息のかかった会社だとしたら総連のシンボルともいえる中央本部ビルを守る為、とりあえず売却して現ナマを手にして、固定資産税課税不当判決がでるまで頑張るつもりで賭けに出たのかも知れない。 公安OBはお守りみたいなもんだろ 恐らく金と女でタラシ込んだか。 以上の見方は、いずれも総連が公安OBをうまくまるめこんだという推定を前提にしている。 緒方元長官が逮捕されるまで、世間の大半もこうした受け止め方をしていたのだと思う。 だが、総連と公安庁はお互いにお互いを必要としている面があって、実は裏取引が進行していたのではないか、という見方も完全には拭えていない。 そんな深い読み方をしている人を次にご紹介したい。 ◆勝谷誠彦氏の見方 (メルマガ「勝谷誠彦の××な日々。」6月15号の抜粋です。週刊誌でも紹介されていたと思う) (前略) > こういう考え方もある。公安調査庁にとっては朝鮮総連の存続が「必要だったので >はないか」ということだ。 > これは、公安警察についていつも言われていることだ。過激派と称するみっともな >い団塊花火屋がいる。ときどき、子供のオモチャのようなロケット花火を飛ばす、あ >の連中だ。あんなもの、公安警察が少し本気になれば、壊滅させるのは簡単なのだ。 > 花火屋も花火屋で、今やスティンガーミサイルなどは簡単に手に入る。本気で成田 >反対闘争でもやるなら、航空機の一機も撃ち落としてみるがいい。しないのは、プロ >レスがガチンコになると、本当に潰されてしまうからなのだ。 > > どちらも本気ではなくプロレスをしているのである。なぜなら、お互いに相手があ >って、自分たちの組織の存続があるからなのだ。これは、暴力団とマル暴の間でも言 >える。あれだけ暴力団追放運動と言っておきながら、なぜ極道の数がまったく減らな >いのか、考えてみるがいい。 (中略) > もうひとつの闇については、各方面からの情報を総合した、私の推測であると断っ >ておきたい。しかし、それらの情報は、かなり確度の高いものである。 > 緒方元長官は、今回の買い取りの資金源について一切公表していない。出資者に迷 >惑がかかるからだと言うが、どう考えても傷物の朝鮮総連本部などにカネを出す人々 >がそんなにいるものだろうか。 > そこに恐るべき情報が入ってきた。出資者は「日本国政府」であるというのだ。 > 官房機密費、もしくは、検察の調活費などの裏金から、数十億円が捻出されている >というのである。 > なぜ、朝鮮総連に対して日本国政府がカネを出すのか。理由はただひとつ。金豚へ >の賄賂である。動機はただひとつ。拉致された同胞の何人かを帰国させるための身代 >金だ。 > その理由もただひとつ。一月後の迫った参議院選挙での敗北がほぼ決定的になる中 >で、安倍晋三首相が人気とりをするべく、の起死回生のウルトラCを図ったのではない >のか。 (中略) > しかし、この工作はバレてしまった。売却だけならニュースになっても仕方がない >と、関係者は思っていただろう。しかし、買い手のファンドを統括しているのが、元 >公安調査庁長官であるという、毎日新聞のスクープは想定外だったに違いない。(略) >つまりは今回の「工作」を潰したい良識派も、永田町や霞が関にいるということだ。 > 検察当局が、自らのOBである緒方のもとにすぐに捜査に入ったスピードは、かなり >不自然なものだった。 > 安倍さんの不快感の表明も、異様なほど早い。 > <朝鮮総連本部売却に首相不快感/「過去の立場自覚して」(産経)> > この打てば響くような両者のコンビネーションは、松岡自殺の時に、「捜査の手は >及んでいなかった」と双方がほぼ同時に発表したことを思い出させる。 > 「工作」が露顕しかけたために、あわててアリバイ的に検察が動いた臭いがプンプ >ンするではないか。 いやー、かなりキナ臭いが、さすが勝谷さん、分析がおもろいわ。 首相官邸も了解した上で、公安庁と総連とで裏取引が行われ、その売却益の一部は拉致被害者帰国の裏金に充てられる予定だった。しかし永田町や霞ヶ関の良識派がリークして、安倍さんが慌てた−という構図。 ただ、安倍さんが総連や北朝鮮側と裏取引できるほどのパイプを持てているだろうか? 何かというと拉致問題を自分のステータスに利用しようとする浅はかな人だ。総連側がちょっとでも色よい譲歩を見せられるようなら、安倍さんすぐ自分の手柄と調子に乗るだろう。総連からすればむしろ御しやすい相手だ。でも、小泉さんの再訪朝の後は、北朝鮮と日本政府の交渉は全く進展なし。手練手管の総連でも切れるカードがなかったのだろう。国会で野党側との交渉・妥協も作り出せないような「ぶきっちょ・単細胞・数任せ」の安倍さんに、今の総連とのパイプがあったなんて、信じられないのだ。 私は、公安庁と総連とがプロレスを続けられるように裏取引を進めた、ひょっとすると20日にも寄港するうわさの万景峰号を使って、拉致被害者帰国のシナリオも書けるところだった、なのに途中でバレてしまい、全体像を把握できていない安倍さんが即拒絶してしまったので、壊れてしまったシナリオの辻褄合わせに検察も加わって関係者と練り直している−という構図もあり得るように思うのだが。 次に紹介するのは、神戸女学院大教授の内田教授が運営するサイト「内田樹の研究室」6月19日掲載の「たたかえ!公安調査庁」 (http://blog.tatsuru.com/2007/06/19_0843.php)という記事からの抜粋。 朝鮮総連の中央本部の土地建物が627億円の借金のカタに差し押さえられるのを防ぐために、元公安調査庁長官と元日弁連会長がダミー会社へ所有権移転をはかった事件について、メディアは「真相は謎」とか「意味がわからない」と繰り返しコメントしている。 どうして? 誰にだってわかるでしょう。 公安調査庁は破壊活動を行う可能性のある組織を監視する官庁である。 国内における監視のメインターゲットは朝鮮総連である。 (中略) そして、緒方重威元長官はそのうち「喫緊かつ最重要課題」をコントロールすることができたら、公安の仕事はずいぶん楽になるであろうと考えたのである。 私は緒方長官の推論はたいへん合理的であると思う。 彼がめざしたのは朝鮮総連に「恩を売る」ことではない(そんな情緒的な人間は諜報活動に従事できない)。 そうではなくて、北朝鮮からの情報を専管し、国内におけるあらゆる北朝鮮関連活動の指令がそこから発されるような「中枢」が存在することは、そのような「中枢」が存在しない場合よりも「北朝鮮関連情報の収集強化」のためには有利であると判断しただけである。 ジェームズ・エルロイが書いているように、警察の夢はすべての犯罪が「組織的」に行われることである。 人間社会が存在する限り、「犯罪が消滅する」ということはありえない。 次善の策は「犯罪が中枢的に管理されて行われる」ことである。 犯罪組織と警察が緊密な連絡を取り合い、ある程度共依存的関係を保つことができれば、国家体制の根幹を揺るがすようなカタストロフは回避できる。 犯罪を統御する組織的中枢が存在せず、さまざまな種類の犯罪が、さまざまな動機で、さまざまなタイプの人間によって、ランダムに行われるというのが警察にとっての「悪夢」である。 統制不能の犯罪はひとつひとつは微罪であっても、社会秩序そのものへの信頼を酸のように犯す。 だから、世界中どこでも警察は犯罪組織の存在を看過している(場合によっては支援さえする)。 それと同じ理屈で、公安警察は仮想敵国のスパイ組織が「ツリー状」の上意下達組織系列をもって活動することを切望するのである。 (中略) ダミー会社の設立と登記移転は(少なくとも主観的には)諜報活動の一環として行われたと私は考えている。 総連本部の土地建物を公安が保全するということは、それが「金正日政権のこれらの問題に関する今後の対応方針や,朝鮮総聯に対する指示・指導等について,高度情報の収集」をより容易ならしめるという判断に基づいて決断されたのである。 それを直接公安調査庁がやったのではリークしたときに大変なので、緒方元長官という「ダミー」を経由したのである。 もちろん安倍総理大臣だってあらかじめご存じである。 このような重大な諜報活動が首相の暗黙の了承抜きで行われ、首相が新聞を読んで知ってびっくりした・・・というようなことだとしたら、そちらの方がよほど国政のありようとしては異常である。 「監視対象はできるだけ監視しやすい状態にとどめておきたいと願うのは公安として当然でしょう?」という常識的な言葉をどうして誰も口にしないのであろう。 私にはそちらのほうがはるかに謎である。 ○ ○ いかがですか。こうしてみると、内田樹さんの推論が的を射ているんじゃないかと思う。 でも、検察が捜査している現在では、緒方元長官らによる詐欺事件で、総連は一方的な被害者という構図が伝えられている。 しかし、総連側は本部の売却交渉は正当なもので、騙されたという認識は持っていない旨の発言をしているという報道も目にした。どこかちぐはぐのままだ。 この事件は一体、どう収拾されていくんだろう。 私にも納得できるような解明がなされるんだろうか? 「朝鮮総連本部詐欺事件の謎」 http://oka1in.at.webry.info/200707/article_1.html 「朝鮮総連本部詐欺事件の謎・2」 http://oka1in.at.webry.info/200707/article_2.html 「朝鮮総連本部詐欺事件の謎・4」 http://oka1in.at.webry.info/200707/article_4.html |
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朝鮮総連本部詐欺事件の謎・4(加速する総連離れ)
ここまで朝鮮総連本部詐欺事件に関する分析や見方を紹介してきたが、総連という組織がこの事件を契機にどう変化していくのかについても考えてみたい。というのも、総連組織の衰退が激しい上、本部と地方組織との間で大きな溝が生じているからだ。 ...続きを見る |
おかりんのミサレイニィ 2007/07/18 02:52 |
朝鮮総連本部詐欺事件の謎・5(解体する総連)
前回の党ブログで朝鮮総連という組織がこの先どうなるのだろうと考えるつもりだったのに、北朝鮮系とされる朝鮮籍人口の急激を説明しているだけで息切れしてしまった。改めて続きを論じたいが、簡単に言えば本部自体には未来はないのだろう。総連中央本部にはもはや求心力はなく、地方組織からも反発を買う存在に成り果てている。 ...続きを見る |
おかりんのミサレイニィ 2007/07/24 01:36 |
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