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昨日、一部マスコミで大きく報じられたのでご存知の方も多いと思うが、JASRAC(日本音楽著作権協会)の横暴で、ビートルズを弾いたピアノ演奏者がついに有罪判決を受けてしまった。著作権法違反だという。ここ数年、全国各地でジャズ喫茶が同様の方法で閉店に追い込まれている。違法といえば違法かもしれないが、いくらなんでも逮捕して有罪にするかねえ。私から見れば、愛好家から著作権料を取り立てておきながら、作詞・作曲者らに適切に配分しないJASRACの方がよほど無法者だと思う。 事件の概要は、読売新聞23日夕刊(東京版)に載っていたので、抜粋する。 ・ビートルズ生演奏で著作権軽視、バー経営者に有罪 「著作権を甘く見過ぎていた」――。ピアノの生演奏を売り物にしてきたバーの経営者に、東京地裁は22日、懲役10月、執行猶予3年(求刑・懲役10月)を言い渡した。ビートルズなどのナンバーを無断で演奏させたことが著作権法違反の罪に当たるとされた。著作権を軽んじた“ツケ”は、あまりにも大きかった。 有罪判決を受けたのは、東京都練馬区で「ビストロ・ド・シティ」を経営するT被告(73)。クラシック好きが高じ1981年、ピアノの生演奏を聴かせるバーを開店。地元の音大生をアルバイトに雇い、週に数回程度、ショパンなどの名曲を演奏させた。 記事には被告の実名が載っているが、彼の名誉のために伏せておく。JASRACの職員が同店を1985年に訪れ、生演奏には利用許諾契約を結んで使用料を払う必要があると告げたが、被告は契約を拒否したそうだ。 JASRAC側は、その後の説得にもT氏が応じなかったため、2001年、東京地裁に演奏禁止の仮処分を申請、認められた。JASRACによると、カラオケや生演奏での使用料は、客席数や演奏時間などを基準に算定。同店には33席あり、1曲当たり90円。仮処分の時点では、過去10年分の未払い使用料は約840万円とされた。 しかしT氏はこの巨額請求に納得せず、演奏を継続。このためJASRACが刑事告訴し、T氏は警視庁に昨年11月に逮捕されたという。 判決後、豊田被告は「バーを続けたいのは山々だが、自転車操業で借金もあり、過去の使用料を支払う余裕がない。JASRACには分割払いをお願いしているが、契約できなければ、ピアノは処分するつもりだ」と、苦悩をにじませた。生演奏は、逮捕を機に中止している。(了) 違法なんだからしょうがない、ってなトーンの記事だ。この記者があんまり問題意識を持っていないことにガッカリする。 元の記事のURLを下に記しておく。 (読売新聞の記事) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070123i401.htm?from=main4 でも、間もなくアクセス不能になるだろうから、知財情報局なるサイトの紹介記事のURLもその次に付けておく。 (知倍情報局の記事) http://news.braina.com/2007/0123/enter_20070123_002____.html ○ ○ 今回の裁判は、JASRAC側にしてみれば、仮処分から5年も待ってやったのに、払わないから訴えたということなんだろうか。 問題の店は検索すると「居心地のいいパブ」といったブログも見かける。ピアノの生演奏が聴ける店って少ないから、ファンがそれなりにいたのだろう。ただ、33席のこじんまりした店だからそれほど儲かっているとは思えない。 著作権使用料は平均で換算すると月7万円(!)。部外者には判断しにくいけど、ライブハウスとして客から入場料を取るようなシステムでないと、月7万円払える店なんてあまりないんじゃないか。月20日演奏したとして1日3500円。記事には1曲90円なんてあるが、毎晩約40曲も弾いていたんだろうか。 私はそもそもこの使用料がベラボウだと思うのだ。JASRACのやり方は、みかじめ料を要求する暴力団と大差がない。ちゃいまっか? (関西弁で違いますか、の意味) 仕事に疲れた夕暮れに街角のパブに寄って、紫煙がただよう中、気だるいピアノに身を任せながらベルギービールが胃に染みていくのを味わう−−。 そんなアメリカならどんな田舎町でも楽しめるくつろぎ方が、日本では、庶民はやっちゃいけないことだとJASRACは言っているのだよ、きっと。 私のJASRAC批判がにわかに信じられない方は、次のリンクからアクセスできる記事を是非読んでいただきたい。 yahooによる雑誌の2005年記事大賞でニュース報道部門賞を受賞。 週間ダイヤモンドの05年9/15号に掲載された「〈企業レポート〉日本音楽著作権協会(ジャスラック)/使用料1000億円の巨大利権 音楽を食い物にする呆れた実態」だ。 このサイトから、PDFファイルで記事を読むことができる。 http://magazine.yahoo.co.jp/result/ 昔なつかしジャズ喫茶が、JASRACのせいで全国でバタバタと閉店に追い込まれている。シャル・ウィー・ダンス?の練習すらできない。そんな、新聞やマスコミが書いてくれない事件の一端を知ることができる。 ○ ○ 上のリンク記事を読まれたかどうかは別として、ここにはもっと分りやすい大きな問題がある。 JASRACが徴収した著作権使用料を著作者にどう分配しているのか、全く不透明だということだ。 やっぱりなー。これは、私が当ブログで「歌詞サイトの印刷禁止問題」というシリーズで追及していることと重なる。1回の演奏ごとに、などとちりも積もれば式で使用料を徴収するけど、その収入がきちんと作曲家、作詞家、アーティストに分配されているのか、内訳は公表されていない。まったく疑わしい。 公表していないんじゃなくて、公表できないんだ。いい加減だから。 さっきの裁判で演奏1回90円なんてもっともらしい計算をJASRACは主張しているが、そのうち肝心のビートルズにいくら支払われるかは、明らかにされたことがない。 徴収金額は相当なものになるはずだが、ほとんどは協会の有力理事や、職員たちのフトコロに入ってるんじゃないの、と思ってしまう。 私がJASRAC批判を始めて2年半近くになるが、全く改善されてはいない。 その間に、疑問は確信に変わった。 ちなみに、検索していたら興味深い記事(2ちゃんねる?)があった。 http://sa-sa-sa.blog.drecom.jp/archive/927 肝心の部分だけコピペさせていただきます。 160 :最近風呂入ってないけど、 :2006/10/31(火) 19:32:46 ID:w586Zf1z0 ジャスラックに纏わる伝説で一番凄かったのがオーケン事件。ググると結構出てくる。 大槻ケンヂが自分のエッセイに筋少時代の曲 (高円寺心中。もちろん本人作詞)の歌詞を引用したんだけど 製本後いきなりジャスラックが「知的財産権は我々にある。使用料をよこせ」って言って来てかなり頭に来たけど事を荒立てるのもアレだから素直に支払った。 その後、印税明細が来るのだが何故かジャスラックからの印税が一円も無い。 一応、ジャスラックの名目は「中間マージンとして摂取後、アーティストに一部印税を支払う」んだから オーケンが払った使用料の何%かは還元されなきゃいけないハズなのに1円も還って来ない。 ジャスラックに「歌詞使用料が振り込まれてるはずだろ?つか、払ったのオレ自身なんだから間違いない」と問い合わせるも 「知らない」「わからない」の一点張り。 「一体これまでいくらボラれてるんだろう・・・」てライブで話してた。 やっぱりな。これが間違いなくJASRACの実態だと思う。 さっき暴力団まがいと書いたが、暴力団はみかじめ料を払えば一応命がけでテリトリーの安全は守るはずだ。JASRACの場合はやらずボッタクリというべきなのだ。 正に庶民の敵、でしかない。 (この段、2月3日追記)もう一つ、やや古いけどネット上の歌詞掲載に文句を付けるJASRACを暴き出したブログがあったので紹介する。よく見たら小田嶋さんのブログですね。 http://takoashi.air-nifty.com/diary/2005/11/post_692d.html これもコピペで一部を紹介する。 なのに、この国(←と、他人行儀な言い方をしたくなる)では、なぜかインターネット空間での歌詞共有文化が、絶滅に追い込まれようとしている。 詳しくは、ここを見てほしい。(http://sevenz.com/iHateJasrac.html) このページも素晴らしい歌詞紹介サイトだったのだが、リンクしたページに書いてある通り、ある日JASRACからのクレームが来て、掲載済みの歌詞を削除せざるを得なくなっている。 結局、JASRACは、アーティスト本人が自分の公式サイトで無料公開している歌詞を、なぜか、日本のサイトでは「掲載してはいけない」と言っているわけだ。何なんだあんたたちは? 何の権利があってそういうことを言うんだ? 自分の好きなミュージシャンの大好きな歌について、みんなに知ってほしくて、内容を紹介しているページのどこが著作権を侵害しているというのだろう。 どうかしていると思う。 全く同感。 アーティスト本人のアピール活動まで、なぜJASRACが邪魔するのか? 異常過ぎる。 こんなJASRACの主張を真に受けて、懲役10年を求刑した検察は犯罪的だと思う。 一方、懲役10月、執行猶予3年の判決を下した東京地裁の裁判官はそれなりに常識の範囲に抑えようとしたことがうかがえる。通常の裁判で求刑10年に判決10月なんてありえない。おまけに猶予付きだ。検察にとっては事実上の負け戦。 そこに裁判官の常識と良識が感じられるのだが、 それでも重すぎるんじゃない? JASRACは錦の御旗を得たようにホームページに判決要旨を掲載しているようだ。バッカじゃなかろか。 むしろ、JASRACにこそメスを入れるべきだと思う。 このブログを読まれた方、それでも自分には関係ないと思ってますか? 著作権法は 「入場料をとらない」 「営利目的ではない」 「出演者が報酬をもらわない」 の条件を満たすものでない限り、対象になるという。 つまり、ダンス教室で練習のためにBGMをかける(これについては下のコメント欄を参照してください)のも、歌声喫茶も、学校の演劇サークルが上演時に流すレコードも老人会の発表会も、入場料をとれば著作権使用料の対象となる。 学校でサークルを組んで、何曲か他人のヒット曲を演奏し、場所にカネがかかるので数百円の入場料でもお願いしたのなら、JASRACにみかじめ料を払わなかったら、あなたも刑事被告人になる可能性があるということだ。 これでは庶民は文化の「ぶ」の字も気楽に楽しめない。アメリカの禁酒法の時代のイメージだね。 著作権協会って文化を振興するための団体かと思っていたが、この団体を放置してたら日本の文化は死滅する。私ゃそう思うよ。 著作権は尊重する。 みんなが喜ぶ詩や曲を書き、演奏した人に報いるのは当然だし、もうかってもらわないといけない。 しかし、著作者とはまるで別人格の変な組織が厚かましくのさばり、著作権料をむさぼり、著作者と関係ないところに利益を持って行ってるんじゃないか。 JASRACはその疑問にきちんと答える責任がある。 ○ ○ 私がなぜこんなにクドクドとJASRAC問題を書いているかというと、私の韓国ポップシンガーへの関心が嵩じて最近、当ブログでk-popsの歌詞と私なりの訳詩を載せたりしているからだ。 しかも、このブログで元曲を広く知ってもらうためにYouTubeとのリンクを多用している。k-popsのCDはレンタルショップにもあまり置いていないからだ。曲を聴いたことがなければ、買ったりファンになることはありえない。 ところが、先述の通り、JASRACはネット上に歌詞を載せるだけでも著作権使用料を請求している。無料サイトであっても、音楽が聴けなくても、歌詞が載るなら課金の対象としている。 多くのミュージックビデオが投稿されているYouTubeについては、運営会社が米国なので手を出しにくいものの、JASRACは執拗に著作権違反だとして対象曲の削除を求めている。 YouTube側も少しずつだが削除するようだ。 そう考えると、私が書いているブログは違法スレスレなのだ。日本人の歌ではなく、韓国のミュージシャンの曲だから目くじらたてないかな、という程度だ。 ちょっと間違えば、オレも逮捕されるのかな。ヤバイじゃない。どーすんの、オレ!? しかし私は、当ブログでk-popsを紹介するのは韓国アーティストの宣伝になっていると思ってる。 むしろ感謝状もらってもいいくらいじゃない?(アクセスは少ないけど…) 冒頭の裁判で有罪判決くらったピアノバーの経営者も、既にメンバーの半分が亡くなり、わかい人たちは学校の授業くらいでしか聞いたことがないビートルズを、今の時代にナマで聞かせ、みんながより親しみ、忘れないために演奏しているのだ、と主張していたら、勝利できなかったのかなあ。 それに、70過ぎのおじいさんがピアノを弾いてるのってうらやましいじゃないですか。クリント・イーストウッドがピアノを弾くのとかも、素敵でしょ。それを見て、私のようなちょっとおじさん世代は「格好いいなあ、オレも弾いてみたいなあ」と思うわけですよ。音楽振興、経済振興じゃないの。 JASRACはそういった音楽に親しもうっていう素直な感情に妨害工作を仕掛けている。 だれだよ、こんな連中放し飼いにしちゃったのは! JASRACを野放しにしたら、文化が死ぬよ。 世の中の人々が、良い音楽を安心して聴けるようにしてほしい。 良い音楽でなくても、好きなら気の済むまで聴けるようにしてほしい。 ○ ○ (この項、08年4月追記) この件については、08年1月に東京地裁で有罪判決が出ていました。知財情報局に結果が報じられています。 =http://news.braina.com/2007/0123/enter_20070123_002____.html ◎ピアノ演奏で著作権侵害を繰り返した飲食店経営者に有罪判決 【企業】発信:2007/01/23(火) JASRAC(日本音楽著作権協会)は1月22日、ピアノ演奏で長期間著作権侵害を繰り返していた飲食店経営者に対し、東京地裁が同日、懲役10カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡したと発表した。判決の量刑理由の中で、中川裁判官は「仮処分決定後も著作権侵害を認識していながら演奏を継続し、犯意は堅固で常習的犯行であり、然るべき処分は免れない。」と述べているという。(以下略) ○ ○ ついでで恐縮ですが、参考となるブログやサイトをリンクしておきます。 ◆栗原潔のテクノロジー時評Ver2 2007年01月24日 著作権侵害の罪の重さについて http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2007/01/post_ee96.html ◆壇弁護士の事務室 サイバー法についてのページです。 2006年12月 著作権法改正 来年は、著作権法の罰則が強化される。 http://danblog.cocolog-nifty.com/index/2006/12/index.html ◆jasracの暴挙をまとめるページ http://d.hatena.ne.jp/side444/20061219/1166519252 それから、当ブログで過去に書いたJasrac関連記事の初めと終わり。 ◆2004/10/24 13:25 歌詞サイトの印刷禁止(その1=米サイトは印刷自由なのに) http://oka1in.at.webry.info/200410/article_7.html ◆2006/11/04 13:05 歌詞サイトの印刷禁止(その27=文化の日に思ったこと) http://oka1in.at.webry.info/200611/article_1.html |
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著作権とは何なのか?―共約不可能な価値の対立の問題として
最近、「著作権」の横暴が目立っている気がします。これは、「著作権」に対する無理解が原因だと思われます。著作権に対する最大の誤解はそれがモノに対する権利(権原)と同じような絶対的な権利だとする見方です。本来、著作権は、共約不可能な価値の対立の中で成り立っているものであって、著作権を尊重すること、あるいは尊重しないことがどのような価値と結びつくのかという観点を抜かして、著作権について考えることはできません。ところが、あたかも「モノ」に対する権利と同じように著作権を考えてしまうために、さまざまな誤解が... ...続きを見る |
情報学ブログ 2007/02/03 22:54 |
著作権について
あら、連続して真面目な記事が多い? ...続きを見る |
長崎祐子のサボテン☆ブログ(仮) 2007/02/15 11:05 |
いい加減にしろ、JASRAC!(「著作権延長問題フォーラム」から)
著作権の保護期間を著作者の死後50年間から70年簡に延長すべしと主張する人たちばいるが、そんな必要あるのかいな? という疑問について多面的に考えさせてくれる公開トークイベントが先日、開かれました。「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」が主催したシンポジウムで、賛成派の三田誠広さんから慎重派の佐野眞一さんなど4人がそれぞれに主張を展開。単純な賛成・反対論ではなく、いろいろなアイデアがあると知ることができました。 同フォーラムのホームページ( http://thinkcopyrigh... ...続きを見る |
おかりんのミサレイニィ 2007/03/24 04:21 |
いい加減にしろ、JASRAC!(評論活動をめぐる2つの判決)
インターネット上で評論活動を行っている者−ほんのたまにだが−として、2月に気になる判決が2つあった。一つは日本音楽著作権協会(jasrac)に関する週刊ダイヤモンド誌の記事が名誉毀損と訴えられ、同誌が敗訴した判決。もう一つは、ホームページ(HP)にラーメンチェーン店を中傷する記載をしたとして名誉棄損罪に問われた会社員への無罪判決。前者では何でそうなるの?と裁判官に対して大いに疑問を持ったが、後者ではこれなら私の記事は私なりに取材してまとめたと自負しているので、jasracから標的にされるこ... ...続きを見る |
おかりんのミサレイニィ 2008/03/03 00:33 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
>ダンス教室で練習のためにBGMをかけるのも |
お茄子 2007/01/26 16:27 |
この講義をご存じですか?英語だし、時間も長いのですが字幕付きですごい分かりやすいです。もしご存じなければと思って報告しにきました(笑)。ちなみに、トラックバック先の記事も「文化的共有地」についての部分を加筆しました。 |
情報学ブログ 2007/02/09 03:23 |
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